近代の関わり
近代に入り、タヌキが毛皮採取目的で乱獲され、全国的に絶滅が危惧された時期があった。1926年(大正15年)2月24日、山口県防府市の「向島(むこうしま)タヌキ生息地」が、国の天然記念物に指定されている。
しかし1950年(昭和25年)に本土と向島を結ぶ錦橋が建設されて以来、島のタヌキの生息数は減少の一途をたどり、天然記念物指定時には2万頭と推定されたタヌキが、1994年には推定24頭まで減少し、近年では姿を見られることさえまれであるという。これは、錦橋を渡って島に侵入した野犬の影響が大きいと思われる。現在では、多数の市民ボランティアにより、さまざまな保護活動が行われている。
近年、生息地である山林が開発により減少しているため、タヌキの都市進出が進んでいて、街中で見かけることもある。タヌキは排水溝など狭いところを住み家にする習性があり、生ゴミなど食事には困らない為、タヌキが都市に在住することに成功している。
タヌキが人家の周辺に出没する際に、飼い犬・猫を起源とする疥癬症に感染する例があり、地域個体数への影響が心配されている。
また、交通事故に遭うタヌキは非常に多く、特に高速道路では事故死する動物の4割程度がタヌキといわれ、事故に遭う動物では最多である。このため、タヌキが多く出没する地域の高速道路に於いて動物の注意を促す看板にタヌキの図案を用いているところが多い。また、高速道路に限らず、地方の民家の少ない道路などでも事故が絶えない。事故の主な原因として、基本的に夜行性で、夜間はドライバーからのタヌキの発見が遅れる上に、高速で走行するために避けられない。 接近する車のライトに驚いたタヌキがそのまま硬直してしまい、轢かれるということが考えられる。